そのファンドは成長投資枠で買えるか。資産運用業協会のリストで自分で確かめる4つの手順
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成長投資枠で買える投資信託かどうかは、一般社団法人 資産運用業協会が公開しているExcelのリストで確かめられる。2026年10月8日に開いた時点で、非上場の投資信託は2,361本、ETFとREITは423本が載っていた。リストは月に何度も更新される。ブログやSNSで「成長投資枠で買える」と書かれていても、それは書かれた日の話だ。自分が買う前に、自分でリストを開くのがいちばん確実だと思っている。
リストはどこにあり、何が載っているか

成長投資枠の対象商品リストは、以前は一般社団法人 投資信託協会のサイトにあった。2026年4月に投資信託協会と日本投資顧問業協会が統合して資産運用業協会になり、リストも新しい協会のサイトへ移った。古いブログ記事に貼られた投資信託協会のURLは、今は新しいページへ転送される。
ページにはExcelファイルが2つ置いてある。1つは証券取引所に上場していない普通の投資信託のリストで、10月7日更新。もう1つは上場投資信託(ETF)と上場投資法人(REITなど)のリストで、10月5日更新だった。どちらも「対象商品一覧」「削除の予定・履歴」「各シートの詳細・データ仕様」の3枚のシートでできている。
| リスト | 掲載数 | うちつみたて投資枠も対象 | 更新日 |
|---|---|---|---|
| 投資信託(非上場) | 2,361本 | 343本 | 2026年10月7日 |
| 上場投資信託(ETF) | 361本 | 9本 | 2026年10月5日 |
| 上場投資法人(REITなど) | 62本 |
本数は、自分がダウンロードしたExcelの「対象商品一覧」の行を数えたものだ。協会のページに本数は書いていない。ちなみに金融庁の特設サイトによると、成長投資枠の年間投資枠は240万円、生涯の非課税保有限度額1,800万円のうち成長投資枠で使えるのは1,200万円までになっている。
手順1 名前ではなく協会コードで探す
Excelを開いて、まずファンド名で検索した。ところが見つからない。理由はすぐ分かった。リストのファンド名は英数字もかっこも全角で入っていて、セルによっては名前の後ろに読みがなのカタカナがくっついている。証券会社のアプリで見た半角の名前をそのまま打っても、一致しないことがある。
確実なのは「投信協会ファンドコード」で探す方法だ。8桁の英数字で、交付目論見書の表紙や証券会社の商品ページに載っている。たとえばリストの1行目に出てくる「auスマート・ベーシック(安定)」のコードはAY311189。このコードで検索すれば、名前の表記の揺れに関係なく1行にたどり着く。
ETFとREITのリストには協会コードの代わりに「銘柄コード」の欄がある。証券保管振替機構が使っている5桁のコードで、取引所の4桁の銘柄コードの後ろに1桁が付いた形だ。4桁で検索すれば見つかる。

手順2 「成長投資枠取扱可能日」を見る
リストに名前があっても、その日から買えるとは限らない。協会のページにも「成長投資枠で買付可能となる日は商品毎に異なります」と書いてある。見るのはH列の「成長投資枠取扱可能日」だ。
10月7日更新のリストの最後の行は、JPモルガン・アセット・マネジメントの「JPモルガン・日本成長戦略ファンド」だった。リストへの追加日は2026年10月7日、成長投資枠取扱可能日は2026年10月26日。つまりリストに載ってから約3週間は、成長投資枠では買えない。新しく設定される投資信託は、設定日と取扱可能日が同じ日になっていることが多い。2024年1月5日以降に設定された474本のうち、461本がそうだった。
逆に、2024年1月4日と書かれている商品は新NISAが始まった日から対象になっているもので、非上場の2,361本のうち1,777本、4本に3本がこの日付だった。最初のうちは、この日付が過去になっているかどうかだけ確かめれば足りる。

手順3 削除の予定のシートを開く
自分が最初に見落としたのが2枚目のシート「削除の予定・履歴」だ。ここには、これから対象から外れる商品と、すでに外れた商品が並んでいる。非上場のリストでは52行あり、理由の内訳は償還が32、その他が17、約款変更の成立が3だった。
たとえば2026年9月25日の行には、隔月で決算をする2本の地方応援型のファンドが「約款変更の成立」で載っていて、対象商品一覧からの削除日は10月26日となっていた。今は対象でも、来月には外れる。1枚目のシートだけ見て安心すると、この行に気づかない。
ETF・REITのリストの削除シートは14行で、監理銘柄・整理銘柄の指定が10、上場廃止が3、その他が1。協会のページには、監理銘柄や整理銘柄に指定されて対象外になっても、それまでに買った分は引き続き成長投資枠で保有できる、とある。それまでに買った分は、成長投資枠のまま持ち続けられるということだ。外れた後に新しく買えなくなるだけで、持っている分を売る必要はない。
手順4 つみたて投資枠の対象欄を見る
最後の列は「つみたて投資枠の対象・非対象」だ。非上場の2,361本のうち「対象」は343本、ETF・REITの423本では9本しかなかった。REITなどの投資法人は、仕様のシートに「つみたて投資枠の対象外のため『非対象』を掲載」と書かれている。
この列で自分が確かめたかったのは、すでにつみたて投資枠で積み立てている1本と同じ商品を、成長投資枠でも買えるかどうかだった。対象と書いてあれば、両方の枠で買える。2つの枠を合わせると年間360万円まで入れられるが、自分はそこまで使わない。それでも、ボーナスの月だけ成長投資枠で同じ商品を追加する、という使い方の選択肢は残しておきたかった。
決算回数の列も一緒に見た。非上場の2,361本では年1回が1,659本、年2回が405本、四半期が192本、隔月が105本で、毎月の欄は1本もなかった。金融庁の特設サイトの注記で、毎月分配型の投資信託が成長投資枠の対象から外れていることとつじつまが合う。
リストに載っていても、自分が外したもの

リストに載っているのは、成長投資枠の制度上の条件を満たしたという意味でしかない。2,784本のどれでも安心という意味ではない。自分は確認したあとで、さらに3つを候補から外した。
- 設定日が直近1年以内の商品。運用の実績を、運用報告書で確かめられないから。
- 名前に特定の国や業種のテーマが入った商品。値動きの理由を自分の言葉で説明できない。
- 決算が年4回以上の商品。分配金を受け取るたびに税金がかからないNISAでも、分配で出たお金をどう使うか決めていなかった。
未経験のうちは、リストで「買える」ことを確かめてから、目論見書で「何を持つことになるか」を読む。この2段で十分だと思う。最初の1本の選び方は、つみたて投資枠の371本から最初の1本を選ぶに書いた。
リストは月に何度も更新される。自分は、成長投資枠で何かを買う前日にだけ、Excelを新しくダウンロードし直すことにしている。手元に古いファイルを残しておくと、それを見て判断してしまうからだ。
- 一般社団法人 資産運用業協会「NISA成長投資枠の対象商品リスト」 https://www.imaj.or.jp/find/nisa_growth_productslist/
- 金融庁 NISA特設ウェブサイト「NISAを知る」 https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/know/index.html