カウンターオファーの出し方|内定後の年収交渉で失敗しない3ステップ
3ステップと70万円上振れの実例
カウンターオファー、最強の交渉カード
未経験転職で「内定後の年収交渉で50-100万円上振れ」を作る最強カードがカウンターオファー。複数社から内定を取り、他社条件を本命に提示して引き上げる戦術だ。だが、扱い方を間違えると印象悪化&内定取り消しのリスクもある。今回は、編集長が3度の業界変えで実践してきた「失敗しない3ステップ」を公開する。
カウンターオファーの前提条件
カウンターオファーが有効なのは、以下の3条件を満たす時。
- 本命企業に最終面接突破、内定通知受領済み
- 他社(できれば同業界)からも内定 or 最終面接通過
- 本命企業の提示額が、他社より低い or 同等
この3条件が揃わない場合は、カウンターオファーは使わない方がいい。嘘の他社条件を作って交渉するのは絶対NG(バレた瞬間内定取り消し)。
ステップ①:複数社の選考を意図的に同時進行させる
カウンターオファーの成否は、選考スケジュールの調整で決まる。理想は同じ週に2-3社の最終面接を入れること。これでカウンターオファー可能な状況を意図的に作れる。
スケジュール調整のテクニック
- 1次面接通過のタイミングで他社の選考速度を上げる:「他社で最終面接が来週入ったので、選考スピードを上げたい」とエージェントに依頼
- 最終面接の日程は1週間以内に集約:複数社の最終面接を5営業日以内に集める
- 内定回答期限を全社揃える:「他社の結果待ち」を理由に、1-2週間の検討期間を確保
ステップ②:本命企業に「他社条件+本命志望」を伝える
カウンターオファーは、メール or 電話で本命企業に「具体的な他社条件+本命志望度」を伝える。重要なのは「攻撃ではなく相談」のトーン。
OK例(メール文面)
◯◯様
この度は内定のご通知をいただき、誠にありがとうございます。
御社の事業内容に強く惹かれており、第一志望として考えております。
現在、他社からも内定をいただいておりまして、A社から520万円、B社から530万円の提示を受けております。
御社からは510万円の提示をいただいておりますが、可能であれば530万円でご検討いただけないでしょうか。
年収条件の調整が可能であれば、その場で内定承諾の意思をお伝えできる準備があります。
お忙しいところ恐れ入りますが、ご検討のほどよろしくお願い致します。
NG例
「他社の方が高いんですけど、御社はそれ以下ですか?」(攻撃的)
「他社で600万って言われた」(嘘 or 過大)
ステップ③:返答を受けて「即答」する
本命企業から返答が来たら、その場で承諾するか辞退するかを3日以内に決める。引きずると印象悪化+他社内定も取り逃す。
返答パターン
| 企業の返答 | あなたの対応 |
|---|---|
| 「希望額に調整可能」 | 即承諾、感謝のメール |
| 「中間値で調整(520万)」 | 承諾OK、感謝のメール |
| 「現状の提示が限界(510万)」 | 本命度次第で承諾 or 辞退 |
| 「役職変更で調整可能」 | 条件確認後、承諾検討 |
編集長の実例:70万円上振れ
編集長の3度目の業界変え(Webエンジニア→SaaS PdM)でのカウンターオファー実例。
| 段階 | 具体的な行動・結果 |
|---|---|
| 選考準備 | 3社の選考を同じ週に集約、最終面接を5営業日以内 |
| 内定受領 | A社530万、B社510万、本命C社510万 |
| カウンターオファー | C社にメール送付(A社530万、本命C社を強調) |
| C社返答 | 「役職をアソシエイトからPdM正規へ変更で580万に調整可能」 |
| 承諾 | その日のうちに承諾、A社・B社に辞退連絡 |
初回提示510万から、最終580万(+70万円)で内定承諾。複数社並行による「他社内定」の事実が、最強の交渉材料となった。
カウンターオファーの3つのリスク
リスク①:印象悪化
本命企業に「お金で動く人」と思われる可能性。これを避けるには、メール冒頭で「御社が第一志望」を必ず明記する。
リスク②:内定取り消し(稀)
嘘の他社条件を出した場合、バレると内定取り消しの可能性。嘘は絶対NG。実際の内定通知メール(金額部分のみ)を添付してもいい。
リスク③:他社内定の辞退漏れ
本命に承諾した後、他社への辞退連絡を怠ると、業界内で評判が下がる。必ずその日のうちに辞退連絡を入れる。
カウンターオファーを「使わない」べき時
- 本命1社しか内定がない時:嘘の他社条件を作るしかなくなる
- 本命企業との関係性が「カチカチ」の時:印象悪化リスクが大きい
- 業界が狭い時:噂が回って次の転職に影響する可能性
カウンターオファーで最も重要なのは「タイミング」と「トーン」だ。タイミングは内定通知から3日以内、トーンは「攻撃ではなく相談」。これを守れば、未経験でも50万円アップは現実的。「お願い」のスタンスを崩さず、「企業側にも判断できる材料」を提供するのが成功の鍵だ。
カウンターオファーは「お金欲しさ」じゃない、「自分の市場価値を正しく評価してもらう」交渉だ。複数社から内定を取る努力と、的確なメール文面、3日以内の決断。この3つを揃えれば、未経験から50-100万円の上振れは確実に作れる。